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フィッシングメールとは?詐欺被害に遭わないための予防と対処方法

フィッシングメールによる詐欺は、個人情報を狙う巧妙な手口です。リンクを安易にクリックせず、セキュリティ対策を強化することで、被害を未然に防ぎましょう。

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1.フィッシングメールとは

⑴フィッシングメールとは

フィッシングメールとは、悪意のある第三者が、銀行やクレジットカード会社など、信頼できる企業やサービスを装って送信する偽のメールのことです。
このメールに含まれるリンクをクリックすると、偽のウェブサイトに誘導され、IDやパスワードなどの個人情報を入力させられ、不正に利用される可能性があります。

近年、フィッシング攻撃は増加傾向にあり、特にサービス業や製造業が標的となっています。攻撃手法も高度化しており、多要素認証を突破する手口が確認されています。

ユーザーはリンクを安易にクリックせず、不審なメールに注意を払うことが重要です。

⑵スパムメールとの違い

スパムメールとフィッシングメールは、どちらも迷惑メールの一種ですが、その目的が異なります。

フィッシングメールは、信頼できる企業や個人を装って受信者から個人情報や金銭を詐取することを目的とし、スパムメールは主に広告やプロモーションを大量に送信することで利益を得ることを目的としています。

スパムメールは煩わしいですが迷惑に感じる程度で、直接的な被害は少ないことが多いです。フィッシングメールは情報や金銭を不正に取得するものなので、被害を引き起こす可能性が高く、特に注意が必要です。

2.フィッシングメールの特徴・手口

⑴偽サイトへの誘導

メール本文に本物に見せかけたリンクを埋め込み、受信者を偽サイトに誘導します。リンクテキストは正規のURLに見えますが、実際には異なるURLに接続されます。​
アカウントのセキュリティ問題や特別なキャンペーンを装い、偽サイトで情報を入力させるよう誘導します。

⑵ID・パスワードの変更

フィッシングサイトに誘導し、ログイン情報や個人情報の入力を求める形式です。
信頼できる企業や団体(銀行やクレジットカード会社、通販サイトなど)の名前を使い、公式メールアドレスと似たものを用いることが多いです。
アカウントが不正使用されたなど緊急の対応を要求する内容で、ユーザーの不安を煽り、迅速な対応を促します。
メール内に記載されたリンクが公式サイトのものに似せて作られていますが、実際には詐欺サイトに繋がるものです。

⑶宅配便を装った不在通知

一般的な宅配業者や運送会社を装い、公式のメールアドレスと似たアドレスを使用し「不在通知」や「再配達依頼」を装ったメールを用いることが多いです。
「配達に失敗した」「すぐに対応しないと配達がキャンセルされる」といったメッセージで、受取人に不安を抱かせ、リンクをクリックさせることが多いです。
メール内に記載された「再配達の手続き」や「詳細確認」のためのリンクが、公式サイトに似せた偽のURLに誘導されます。「配達に関する詳細が記載されたファイルを添付」として、悪意のあるファイルをダウンロードさせる方法です。

⑷購入確認メール

購入履歴の確認や領収書を装い、差出人アドレスを公式に似せて、正規のショップやサービスの 名前を使ったメールを送ります。
「注文が確認できない」「支払いが未処理」といったメッセージで、受取人に迅速な対応を促し、リンクをクリックさせます。
メール内の「注文確認」や「支払い手続き」ボタンが、公式サイトに似せた偽のURLにリンクしています。
購入確認書や領収書を装った添付ファイルを含むメールを送り、添付ファイルを開くことで、マルウェアがインストールされることがあります。

3.フィッシングメールを開いてしまった場合の対処法

⑴IDやパスワードを入力してしまった

該当アカウントのパスワードを即時変更し、他のサービスでも同じパスワードを使っていないか確認します。
また、フィッシングサイトにアクセスした履歴があれば、ブラウザの履歴を削除し、キャッシュもクリアします。
セキュリティソフトでスキャンを行い、ウイルスやマルウェアのチェックを忘れずに行いましょう。
さらに、金融機関や関連するサービスに連絡し、追加の保護措置を講じることも推奨されます。

⑵クレジットカードの情報を入力してしまった

カード会社に連絡し、カードの停止や再発行を依頼します。次に、クレジットカード明細を確認し、不審な取引がないかチェックします。
不正利用の可能性がある場合は、直ちにカード会社に報告し、被害届を出すことも検討します。
さらに、他のアカウントで同じカード情報を使用していないか確認し、セキュリティ対策を強化します。

⑶銀行口座から不正に引き出された

銀行に連絡し、不正取引の報告と口座の凍結を依頼します。取引明細を確認し、不審な取引があればその詳細を銀行に提供します。
さらに、口座情報が漏洩している可能性があるため、パスワードやPINの変更、セキュリティ設定の見直しも行います。
必要に応じて、警察に被害届を提出し、追加のサポートを求めることも検討します。

4.フィッシングメールを未然に防止する方法

⑴すぐにクリックしない

リンクを安易にクリックすることは、フィッシングサイトに誘導されるリスクがあるため、疑わしいメールのリンクはクリックせず、正規のサイトから直接アクセスしましょう。

⑵入力しない

フィッシングメールに記載されたリンクやフォームに個人情報やログイン情報を入力することは、不正アクセスを招くため、絶対に避けるべきです。

⑶二段階認証

二段階認証を設定することで、パスワードが漏洩してもアカウントの安全性を高めることができるため、非常に効果的な対策です。

⑷セキュリティソフト・システムを導入する

最新のセキュリティソフトやシステムを導入し、常に更新することで、フィッシングメールやマルウェアから保護されるため、重要な予防策です。

まとめ

フィッシングメールにはさまざまな手法があり、あなたの個人情報や機密情報を狙っています。
詐欺の手口は年々高度化しており、知識だけで安心するのは危険です。
常に安易にリンクをクリックしたり情報を入力したりしないよう注意し、セキュリティレベルの向上に努めることが重要です。
情報を受け取るだけでなく、積極的に対策を講じることが最も効果的な防御策となります。

監修者

このナレッジの監修者

結石 一樹 KEISHI KAZUKI

株式会社スリーエーコンサルティング 執行役員。
ISO・ISMS・Pマークに関するコンサルティング歴10年、担当企業数380社以上。
大手企業や上場企業のサポート経験が豊富。
効率的で効果的な認証取得はもちろん、運用のマンネリ化や形骸化、ダブルスタンダード化などの問題解決に日々取り組んでいる。