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ISMSの取得方法とコンサル会社に依頼するメリット・デメリットを解説

ISMS取得は、情報セキュリティの信頼性を高めるために重要な取り組みであり、継続的な運用と改善が求められます。
ISMSを取得するときは、優先順位や目的によって自社で行うか、コンサル会社にお願いするかを決めましょう。

1.ISMSの取得の必要性と注意点

⑴ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)とは?

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)とは、組織が情報資産を適切に保護するためのシステムです。

情報セキュリティのリスクを管理し、情報資産の機密性、完全性、可用性を維持するための方針、手続き、物理的な対策などを組織全体で統一して管理するためのフレームワークです。

⑵ISMSを取得する必要性について

近年、情報セキュリティ保護の必要性は高まっています。

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の取得は、情報セキュリティのリスクを適切に管理し、情報資産を保護するために役立ちます。

ISMSの認証を取得することで、組織の情報セキュリティ管理の体制とその運用が適切であることを第三者から認証され、顧客や取引先に対して信頼性を示すことができます。

⑶ISMSを取得する際の注意点

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を取得する際の注意点としては、まず組織全体で情報セキュリティに対する理解と意識を高めることが重要ということです。

また、ISMSの導入・運用は組織の業務プロセスに深く関わるため、組織の特性や業務内容を理解した上で、適切な情報セキュリティ対策を設計・実施する必要があります。さらに、ISMSは継続的な改善を求めるシステムであるため、定期的な見直しと改善活動が必要です。

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2.ISMS認証取得企業

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得した企業は、情報セキュリティに対する取り組みを評価され、信頼性を高めることができます。

例えば、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社や日本IBM株式会社など大手有名企業もISMS認証を取得しています。

3.ISMS取得の流れを解説

ISMSを取得する際の全体の流れは以下のようになります。

⑴認証の範囲を決定
全社だけでなく、部署や拠点単位で認証できるため、どこで認証するかを決めます。

⑵情報セキュリティの方針を定める
組織全体が、情報セキュリティに対してどのような姿勢を持つべきかを示したものを作成します。

⑶認証機関を選定
ISMSの認証を取得するために認証機関を決めます。

⑷社内体制を決定
ISMSの運用に必要な役割と責任を決めます。

⑸情報セキュリティマネジメントシステムを構築
情報セキュリティのリスクを管理するためのシステム(規程・ルール)を作る・策定します。

⑹ISMSを運用
構築したシステムを実際に運用し、情報セキュリティのリスクを管理します。

⑺内部監査を実施
ISMSが適切に運用されているかを確認します。

⑻マネジメントレビューを実施
ISMSの運用状況を経営層がレビューします。

⑼一次審査 
認証機関が、ISMSの運用状況を審査(文書審査)します。

⑽二次審査 
認証機関が、一次審査で指摘した点を確認及び運用状況を審査します。

⑾ISMS認証取得完了
認証機関から、ISMSの認証を受け、認証完了です。

4.ISMSの取得期間について

ISMSの取得期間は、企業の規模や情報セキュリティの状況によりますが、約1年とされています。

5.ISMS取得の難易度

ISMSの取得は、その要求事項に準拠するための準備と実施が必要であり、その難易度は決して低くありません。

ISMSの要求事項は、情報セキュリティマネジメントシステムの構築と運用に関する詳細なガイドラインを提供しており、これらの要求に準拠するためには、組織全体での取り組みと時間が必要となります。

6.ISMSとプライバシーマークの違い

ISMSは情報全般のセキュリティを、プライバシーマークは個人情報の保護をそれぞれ目指した認証制度です。
ISMSは国際規格であることに対し、プライバシーマークはあくまで日本国内の規格です。

7.ISMSとISO27001の違い

ISMSは情報セキュリティマネジメントシステム(Information Security Management System)の略称で、ISO27001はその国際規格の名称です。

ISMSとISO27001は、ほぼ同義に扱われる場合が多いです。

8.ISMSに関連する代表的な規格

ISMSはISO27001という国際規格で扱われる情報セキュリティマネジメントシステムです。このISO27001に関連する代表的な規格には、ISO27017があります。

ISO27001が情報セキュリティ全般を扱う規格であることに対し、ISO27017はクラウドセキュリティを専門に扱う規格です。

9.ISMS取得にかかる費用

⑴審査費用
審査費用は、認証機関によって異なりますが、一般的に数十万円から数百万円程度です。
審査費用は、審査の規模や複雑さ、審査に必要な時間などによって変動します。

⑵コンサルティング費用
コンサルタントの経験やスキル、プロジェクトの規模や複雑さなどによりますが、
一般的に数十万円から数百万円程度です。

10.ISMSを自社で取得するメリット・デメリット

ISMSはコンサルサービスの利用なしで自社で取得することも可能です。

自社で取得する際のメリット・デメリットは下記の通りです。

⑴ISMSを自社で取得するメリット

  1. 費用を抑えることができる
  2. 自社でノウハウを蓄積できる
  3. 自社の情報セキュリティ対策の強化ができる

⑵ISMSを自社で取得するデメリット

  1. 担当者の退職リスクがある
  2. 知見が無い分、取得に時間が掛かる
  3. 担当者の本業に支障がでる可能性がある

11.ISMS取得をコンサル会社に依頼するメリット・デメリット

ISMS取得は、自社でも可能ですが、工数や所用時間、費用を総合的に考えると、コンサルサービスを利用した方が良い場合も多々あります。

ISMS取得の際に、コンサル会社に依頼するメリット・デメリットは以下の通りです。

⑴ISMS取得をコンサル会社に依頼するメリット

  1. 取得に向けたスケジュールのサポートをすることで時間が削減できる
  2. 取得に必要なフォーマットを提供することで作成時間が削減できる
  3. 書類作成のサポートによる作業時間が削減できる
  4. 担当者を教育する時間やお金が削減できる

⑵ISMS取得をコンサル会社に依頼するデメリット

  1. ①コンサルティング費用が発生する
  2. ②コンサルに依存しすぎると、自社での知識やスキル蓄積が進まない場合がある
  3. ③コンサルの提案が自社のビジネスや文化に合わない場合、適切な対策が打てない可能性がある
  4. ④コンサルによっては、自社の特性やニーズを理解しないまま一律のアドバイスをする場合がある

まとめ

ISMSの取得は、情報セキュリティの信頼性を高めるために重要な取り組みです。しかし、取得には一定の難易度があり、運用と改善を繰り返し行っていく必要があります。

そのため、自社で取得するか、コンサル会社に依頼するかを慎重に選ぶ必要があります。

監修者

このナレッジの監修者

結石 一樹 KEISHI KAZUKI

株式会社スリーエーコンサルティング 執行役員。
ISO・ISMS・Pマークに関するコンサルティング歴10年、担当企業数380社以上。
大手企業や上場企業のサポート経験が豊富。
効率的で効果的な認証取得はもちろん、運用のマンネリ化や形骸化、ダブルスタンダード化などの問題解決に日々取り組んでいる。